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リンゲルマン効果

1つの作業に関わる人数が増えるほど、手抜きをする確率が増える現象を指す。また、社会的手抜き (social loafing)などと呼ばれることもある。元々は、フランスの農業工学の研究者であったMaximilien Ringelmannによって提唱された考えで、ロープを引く作業を行なった際に、参加人数の個々人の力の合計が実際のグループパフォーマンスと一致しないことを発見した。つまり、複数の人であるタスクを遂行する際に、グループを構成する人数が多くなればなるほど、各個人の貢献度が下がっていく関係性を意味する。例えば、近年複数人で行うことがほとんどであるソフトウェア開発などにおいても、開発に参加する人数が多くなればなるほど個々人のパフォーマンス・生産性が低下する現象が確認されている(特にソフトウェア開発領域では、Brook’s Lawなどとも呼ばれる, Scholtes, Mavrodiev, & Schweitzer, 2016)。また、データ解析分野において、データチェックの際に単に人数や回数だけを増やしても本来の目的であるエラー確率を効率的に下げることは難しい原因の一つとして挙げられる。

[読  み]りんげるまんこうか