脳活動を色や音で表現する装置(試作機)を開発 角川ドワンゴ 学園「N 高校」と共同実証トライアル開始予定

2017.11.15
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脳活動を色や音で表現する装置(試作機)を開発

~より簡単手軽に効果的に脳トレやストレスコーピングを実行~

国立大学法人東北大学と株式会社日立ハイテクノロジーズのジョイントベンチャーである株式会社NeU(本社:東京都千代田区、代表取締役:長谷川清、以下、NeU)は、ウェアラブル型の脳活動計測装置(HOT-1000)と連動し、脳活動を光の色や強さ、並びに音で表現する装置(仮名称 N-POD)を試作開発しました。

本装置(N-POD)は、NeUのHOT-1000の日常的環境での使用が可能であるというメリットを最大限活用し、両者を組み合わせることで、老若男女問わず、簡単手軽に効果的に、自分の脳活動がわかるように開発された「脳活動を色や音で表現する装置」です。

本装置での脳活動の表現は、光の色や強さの変化、および音の変化をポイントとしています。HOT-1000からBluetoothによって送られた脳活動データは、N-POD内のカスタムマイコンにより処理され、脳活動に応じて光と音への表現に変換されます。

想定される使用シーンと支援領域

■1つ目は、学習に関する支援です。

学習中の脳活動を学習者にさりげなく提示することにより、集中力や記憶力を高め、効率的な学習の支援を行います。学生はもちろん、仕事の生産性向上を望むビジネスマンにも適用します。 学習効果を高めるには、“より”学習や記憶に真剣に集中することが大切です。学習や記憶では背外側前頭前野(注1)の活動が必要ですが、自分がどの程度集中でき、学習や記憶を効率的に行っているのかを知覚することは困難です。 N-PODは、学習を妨害することなく、さりげなく学習や記憶に関わる背外側前頭前野の活動をリアルタイムにフィードバックします。学習者は自分の集中度を客観的に知ることができます。また、学習中により脳活動を高めようと努力をすることで、ニューロ・フィードバック効果(注2)が生じ、より効率的に学習ができる脳を創る効果が期待されます。

■2つ目は、脳トレの支援です。

脳トレ中の脳活動を測定することで、自分にあった最適な脳トレを探し出す、「パーソナル(個別化)脳トレ」を可能とします。 背外側前頭前野をより活発に活動させる脳トレの方が、脳を鍛える効果が高いことが知られています。しかし学術的に脳トレ効果が立証されたコンテンツでも、全ての人に同じように効果があるわけではありません。また同じ個人でも、その日の体調等により、コンテンツに対する脳活動は異なります。N-PODは、光や音で脳トレ中の脳活動を知らせることにより、その人にとって最適なコンテンツを選択し、最も効率的な脳トレを行う支援をします。 また、脳トレ中に、より背外側前頭前野を活動させようと努力をすることによって、ニューロ・フィードバック効果が生じ、よりよく働く脳を創る効果が期待されます。

■3つ目は、ストレスコーピング支援です。

自分の脳活動をコントロールするトレーニングを行うことにより、交感神経機能を整え、日々の生活からくる精神的ストレスを軽くします。 前頭前野の脳活動をセルフコントロールするトレーニングを行うと、精神的ストレス度が下がり、ストレスホルモンである唾液中のコルチゾル濃度も低下します(注3)。N-PODは、いつでもどこでも簡便に自分の脳活動をリアルタイムで知ることができます。光の色や強さ、音などを自分で変化させようと努力することで、楽しく容易に脳活動のセルフコントロールを行うことができます。 このほかにも、種々のエンターテインメントや、認知リハビリテーションなどでの応用シーンを想定しています。

製品デザインは、2つの試作を行いました。1つは、2軸対称軸のあるオーバルデザインです。惑星が太陽を楕円周回する様子をイメージしました。もう1つは、脳の活動を光の輝きとして映し出す水晶をモチーフとしました。どちらも机上に置いて違和感のない大きさとデザインとなっています。

 

詳細はこちらのPDFをご覧ください。→20171115releaseN-POD

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